最初の出会い
彼との出会いは大学最初のクラス。最初の学期は別に気にもとめていなかった、ただのクラスメートでした。全く話しはしなかったですし、お互い違う人といて、ただ存在は認知している、そういう関係でした。大学生活にもだいぶ慣れた二学期目、次にとったクラスにたまたま彼もいました。お互いに共通の友達がいたのでその人を介し、お互い自己紹介をし、そこからよく話すようになりました。
惹かれる気持ち
次第に私は彼の冷静に人を見抜く力、独特の雰囲気、的確さに信頼を置くようになり、次第に惹かれていくのがわかりました。もっと彼を知りたい、彼に近づきたい、しかしそう思えば思うほど彼は遠くなって行く、そんな気がしていました。というのも、私が近付こうとすると彼は私から距離を置いていたのです。彼は鋭い人なので、自分の気持ちに気づいていたのは明白でしたし、このままでは彼が私のそばからいなくなってしまう、そんな不安に駆られました。そして私は、彼とは友達のままでいよう、そう自分の気持ちを押し殺し振る舞うことにしました。その後彼とは別のクラスになってしまったのですが、大学内で会えば話す、たまに時間が合えば一緒に出かける、そんな関係が続きました。一緒にいて違和感が全くなく心地よい、けれどこれ以上近づけない、そんなもどかしい時期が続きました。
もどかしさに耐えきれず
ついに私も気持ちを切り替え、彼氏もできました。しかしどの人も長くて3ヶ月。彼氏ができるたびにその彼に報告し、別れるたびにまた報告、こんなことを二、三回繰り返していました。それもこれも本当は彼の気をひくためにやっていたのは自分でも痛い程承知でしたし、惨めでした。
諦め
どんなに報告をしても顔色を一切変えない彼に、私は自分の弱さを隠すため必死でした。しかし、やっぱり辛かった。だから、本当に諦めよう。そう思いました。そうしているうちに大学生活も終わりを迎え、卒業の時期に。
急接近
その頃から、なぜか私はよく彼の家に遊びに行くようになっていました。ちょっと近づけたと思い大喜びする私に、彼は釘をさすかのように全く動きを見せません。これには我慢の限界を感じ、ついに私は素直に自分の気持ちを打ち明けました。大号泣する私に、ついに彼も口を開きました。
結末
最終的に彼は私の彼氏にはなってくれませんでした。しかし、お互いに大切な存在であるのは間違いありませんし、今でも連絡を取り合っています。彼に彼女ができるまでは、自分は彼の一番であり続けられる、そう思い、一途に彼を思い続けています。